Taco De Mexico (タコ デ メヒコ)
その昔、やたら貧乏人だった学生時代にお世話になり、自分の中では伝説化したメキシカンレストランTaco De Mexico (タコ デ メヒコ) レストランというよりは小さなブリトーショップなんだけど、そこいらの店の数倍旨い。アメリカナイズされた、ちょっとファンシーでアメリカにしかないようなメニューの店なんかでは食えなくなるようなくらい旨い。ブリトーの値段は当時確か2−3ドルだったような記憶がある。
10年位ご無沙汰だったので、もう無くなってるのでは?と心配しながら暗くなった(田舎でライトが少ないので本当に暗い)海辺の小さな町モロベイを走る事数分。同じ場所に、まるでトワイライトゾーンにでも出てきそうな趣で光るTaco De Mexicoのサイン。(実はこの時点でやっと店の名前を思い出した。)「オーセンティック(伝統的、本場)なメキシカンレストランで色々試したけれど、あのTaco De Mexico のランチェロスより上はないんだよね」、とじじいと語っていた幻のランチェロスが食える!と期待に胸を馳せて店に入ると、以前よりか白いお客が増えたような感じ。小さくてぼろいレストランなのにレジのおっちゃんの前には列が出来ている。
レジのおっちゃんは10年前と変わらず、厳つい顔なのにソフトな対応で客をさばいている。「アボカドとサワークリーム入れる?追加料金はかからないよ。(他のブリトーショップ特にアメリカナイズされたのはそんなものにいちいち追加料金がかかる)」普段は2-3分待たされただけでヒステリーを起こすじじいが静かに、しかも神妙な顔をして自分の番を待っている。店内はテーブルの数がちょっと増えて、昔あったメキシカンソングがメインのジュークボックスが消えている。「メキシコ人が働いてるんだから、敬意を払ってメキシカンソングをかけるんだ!」と食べに来たときはマリアチかなんかの”テキエーロ、テアーモ”ソングをかけた。
「huevos rancheros(ランチェロス)とhorchata (ホレちゃった)お願い」と、いつも頼んでいたものをオーダーする。horchata ホレちゃったは白っぽい乳白色の飲み物で、ココナツと米で出来てると思っていたのだけど、今ウィキで見てみると実はアーモンドや米、麦などで出来ているらしい。辛いメキシカンフードを食べる時には欠かせない、甘い飲み物だ。メキシカンショップでオーダーする時は、サルサ入れるか、チリ入れるか、チーズ入れるか、シラントロ入れるか?と色々聞かれる。細かいところにうるさいアメリカ人に対応して、そういうものを外したサービスをしている訳だ。サルサやシラントロが食えないんならブリトー食うな、と思ってしまうのは私だけだろうか?まあ、ブリトー自体カリフォルニアロールのようにアメリカならではのものらしいから、そこら辺はご愛嬌なんだろうけど。
待つ事10−15分くらいで出て来たランチェロス。昔は緑のサルサが入っていてスパイシーだった筈、と最初の一目で違いが出来ているのが分かった。食べてみると、やっぱりそこら辺の店より旨いけれど、昔の緑の辛くて酸っぱいサルサが抜けてるとやはりちょっと間の抜けた味になってしまう。緑と茶色と黄色のドロドロ感が溜まらなかったのだけど、卵まで固ゆで気味になってしまっている。白いアメリカンの客が増えた所為か。
がっつくこと10分、味変わっちゃったけどやっぱ他のとこより旨いよね、という事でカルネ(ビーフ)とポヨ(チキン)2本ずつブリトーをテイクアウトする。ブリトーは4.50$に値上がりしていた。こちらも昔は確か裂かれたチキンがチリと一緒にたっぷり入っていた筈なのだけど、普通のアメリカナイズされたところのようにチャンク(固まり)が入っていた。残念だ。兄弟でブリトーショップを経営してるらしいのだが、ダウンタウンに兄弟店があって、そっちはいまいちだったのを覚えている。ロケーションを交換したのだろうか。